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カラ売り屋ー日本経済の闇?を読む

社畜野郎が・・・北川はどぶ鼠色のスーツを着た男のがっしりした背中を睨みつけた。ああいう知性も、志も、道徳観もない奴らが、コーポレート・ガバナンスを破壊するんだ。-黒木亮さんの『カラ売り屋』を読みました。この本は、「カラ売り屋」「村おこし屋」「エマージング屋」「再生屋」の独立した4作品が収められています。都銀ロンドン支店から証券会社、総合商社英国現地法人プロジェクト金融部長を経て作家となった黒木さんならではの興味深いテーマ、話の展開でした。
カラ売り屋というのは、企業のバランスシートを徹底的に読んで、粉飾決算や悪材料を隠していそうな会社を探し出し、株を借りてきて、まだ高値にある市場価格でカラ売りをします。そして企業の悪い材料を見つけ出して公表し、株価が下がったところで買い戻し、その差益をかせぐという、株を上げるのではなく下げることで儲ける商売です。実質赤字決算で、キャッシュフローがマイナスという東証二部の建設会社をカラ売り屋が攻める内容です。
「村おこし屋」は、『特別保証制度』、『ふるさと基金』、『過疎債』、『合併特例債』などの国の施策にたかる利権者の取りまとめをする人物を描いています。 著者は、福岡県内で、実際に似た事件が起こった場所を取材したといいます。また、「再生屋」は九州のある温泉ホテルをモデルにしていて、地域ならではの人の動きが見事に表現されています。
とかく、経済小説は、その難しいシステムなどの説明にとらわれてしまうことが多いといわれますが、この『カラ売り屋』をはじめとする4作品は、リアルな経済舞台で動き回るキャストたちが生き生きと描かれていると思いました。
『カラ売り屋』(講談社)2007年

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プロフィール

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名前
加地良光(かじりょうこう)
出身
東京
血液型/星座
B型 さそり座
趣味・特技
ディベート・歴史・中国古典

2012年04月

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