店舗紹介

2021年1月30日

鍛え抜かれたビジネスに、人情の隠し味!
コレが「ローカル食堂」の生きる道!!

今回のテーマはローカル食堂!地元の人々のお腹もココロも満たしつつ、気配りも満点。 そこには、厳しい時代を生き抜くための在庫管理や地域共存の知恵、伝統の味を守るための徹底した“省力化”が隠されていた。鍛え抜かれたビジネスで大繁盛、人情を隠し味にしっかりと稼ぎます!コロナ禍で苦戦が続く飲食業界に、一石を投じるエピソード満載です。

北九州市小倉北区の黄金町商店街近くに店を構える「うどん家 久兵衛」は、2007年創業。透明感のある細めのモチモチ麺と、昆布とかつお節の贅沢だしとが絡み合う絶品うどんで1日約300人をさばく繁盛店だ。経営者・林和久さんは元々旧そごうグループの社員だった。2000年、同グループの経営破綻とともに職を失った林さんは、人気うどん店で修業を積み2007年に「うどん家 久兵衛」をオープンさせたのだ。
元百貨店マンの「目配り気配り」で細かいサービスを拡充させ、一躍人気店に!とは言え林さんは無暗な店舗展開には否定的だ。「拡大路線が裏目に出た旧そごうの轍を踏みたくない」からだ。だがニーズがあれば話は別。久兵衛で「天ぷら」だけ注文する客が多いことに気付くと、2011年には商店街内に「天ぷら八兵衛」をオープン。八兵衛で「塩サバや鶏のからあげ定食が食べたい」という定食ニーズにも応え、その翌年には「こがね食堂七兵衛」を開いた。その裏側では用意周到な計算も働く。食材の大半を商店街で仕入れることで、保管スペースやストックを極限まで抑えることができ、商店街の精肉店や青果店ともウインウインの関係に。「商店街は運命共同体」と語る林さん。「いずれは『六兵衛』『五兵衛』もつくりたいね」と意欲的だ。

続いての「ローカル食堂」は、福岡県岡垣町の国道3号沿いに店を構える「えびつラーメン」。創業からおよそ半世紀、地元では「えびラー」の愛称で支持されている。ボリューム満点、昔ながらの焼きめしやラーメンが人気メニューだ。
店を運営するのは、意外にも地元の運送会社「丸都運輸」。自社の長距離トラックの乗務員らに「低価格でお腹いっぱい食べてほしい」と店を始めたという。味に妥協はしたくないと、敷地内に製麺所を併設し、麺もギョーザも毎日手作り。焼き肉定食には黒毛和牛を使い、調味料も近隣の産品を用いる。定食に付くのは名物の貝汁だ。変わらぬ味を求め大勢の人が足を運ぶ。 2019年3月、えびつラーメンはハイテク設備を導入して大幅リニューアル。電子マネー対応の食券販売機を置き、料理ができると自動音声と電光掲示板で客に知らせる。厨房でもご飯のよそいや麺の湯切りは機械が担う。時間ごとの客数や人気メニューの注文数を数値化し、従業員の配置はデータに基づいて決める。伝統の味を守りつつ、時代に合わせて変化。コレが「えびラー」の生きる道!典型的なローカル食堂は、実は時代の先端を走っていたのである!!


【取材企業】

■株式会社久兵衛

・うどん家 久兵衛

[HP] https://kyu-be.com/
[住] 北九州市小倉北区黄金1-2-1
[電] 093-923-8088
[営] 11:00〜15:00 17:00〜20:00(売切れ次第閉店)
[休] 正月三箇日

・天ぷら 八兵衛

[住] 北九州市小倉北区黄金1-3-7(黄金商店街アーケード内)
[電] 093-931-8288
[営] 11:00〜15:00
[休] 月曜日

・こがね食堂 七兵衛

[住] 北九州市小倉北区黄金1-1-25(黄金商店街アーケード内)
[電] 093-921-7707
[営] 11:00〜14:00
[休] 土・日曜日


■えびつラーメンセンター

[住] 福岡県遠賀郡岡垣町鍋田1-1-18

駅からのアクセス
JR鹿児島本線(下関・門司港〜博多) / 海老津駅 徒歩18分(1.4km)
バス停からのアクセス
岡垣町バス 高陽団地循環線 鍋田溜池 徒歩1分(48m)

予約・問い合わせ 093-283-1008




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