2015年10月5日(月)第3話 274 274

ジュリアはシャワー室で失神し、アランに発見される。彼女は疲れを理由にするが、実際の原因は分かっていた。 アランに発見される直前、彼女はピーターに襲撃され、黒い粘液に暴露していた。感染に怯える彼女は、アランに真実を告げることができない。 間もなく予想外の事態が起こる。ピーターが助けを求め、アランの前に現れたのだ。こうして彼は隔離室に搬送され、薬物の投与を受ける。 同じ頃、逃げたスレマニが通路にいるアランたちの前に姿を見せる。だが彼女は、ハタケの安全を優先するとして、ダニエルに撃たれてしまう。女はアランたちの応急処置で一命を取り留めるが、事態は収まる気配がない。 そこでアランたちは感染者を一斉に収容する場所を作ると決める。こうしてレベルRが隔離フロアとして選ばれる。ここは研究所で最も古く、核融合実験など危険な実験にも耐えられる構造をしていた。 間もなくサラが検査薬を開発し、全員が簡易検査を受ける。こうして陽性だった人々は隔離フロアに残り、一同は落ち着きを取り戻したかに思えた。 そんな時、症状の悪化したスレマニが警備に襲いかかる。これを見た人々はパニックに陥り逃げていく。一方ジュリアは恐怖の余り動くことができない。 すると一発の銃声がスレマニを撃ち抜く。撃ったのはアランだった。彼はジュリアを守るため、無我夢中で引き金を引いたのだった。 その直後、ジュリアは手のひらに付いた黒い粘液を見せ、自分が感染したことを告げる。これを知ったアランは断腸の思いでレベルRから引き上げる。一方、ジュリアの感染を知ったハタケは動揺を隠せない。 やがて、人々に追い打ちをかけるような出来事が勃発する。まず唯一の衛星アンテナが爆破され、外界との通信が遮断される。またサラの作った検査薬が失敗だったことが判明する。これはレベルRに健康な者が、地上に感染者が紛れている可能性を示していた。 同じ頃アランは、感染者のブライスが「治療薬のソドラをよこせ」と叫ぶ場面に遭遇する。アランがハタケを問い詰めると、彼は「ウイルスの万能薬だ。ほぼ100パーセントの治癒率を誇るが、致死率は75パーセントに達する。そのため今回の治療には使えない」と答える。 またドリーンはサルから採取したサンプルの培養実験を始める。すると細胞は異常なペースで増殖する。これを見たバリエセロスは、ハタケの邪魔が入る可能性を示唆し「内緒にすべきだ」と告げる。ドリーンは、バリエセロスを完全に信用したわけではない。だが今回は彼の助言に従う。


2015年9月28日(月)第2話 VECTOR 媒介

ピーターがサンルームに居た所員6人を襲った。そのうち3人は逃げて行方が分からない。アラン、バリエセロス、ダニエルは逃げた3人を捜索し、1人ずつ確保する。その間サラは隔離室の管理を、ジュリアはピーターの実験に関する調査を、ドリーンはサルの解剖を行う。 間もなくジュリアは施設内のカメラの映像から、ピーターのラボのケースが突然倒れるのを見つける。そこで彼女はハタケと一緒にピーターの記録を確認し「ナルヴィクA」「ナルヴィクB」という2つのウイルスがあったことを突き止める。これを元に再現した実験では、思わぬ事実が判明する。 まずナルヴィクAを投与された被験体の致死率はほぼ100パーセントだった。一方ナルヴィクBの場合、発症率は100パーセントだったが致死率はゼロ。感染しても生きていることが分かる。さらにナルヴィクBに感染した被験体は、積極的にウイルスを感染させる行動を取っていた。これはまるで蚊やノミなどの媒介生物のような動きだった。 こうして研究所内で起きた集団発生のウイルスが、ナルヴィクAとBの2種類と判明する。その間にもピーターに襲われたヘイヴンとスレマニ、ブライスの3人は徐々に異変をきたし始める。やがてパニックに陥った3人は脱出をはかる。 最初はサラを人質に解放を訴える。このときはアランが説得に成功するが、二度目は違っていた。 患者の1人ヘイヴンがけいれん発作を装い、サラたちが処置に気を取られた隙に患者たちは脱出する。さらにジュリアに事件が起きる。除染のためシャワーを浴びていた彼女を、ピーターが襲撃したのだ。彼女は口に黒い粘液を押し込まれてしまう。


2015年9月21日(月・祝)第1話 PILOT 始まり

アラン・ファラガットは疾病対策予防センター(通称CDC)の研究主幹だ。病原体の研究を専門としている。ある日、彼の元に陸軍から調査の要請が入る。 感染症研究所のセルジオ・バリエセロス少佐によると、北極バイオシステムズの研究所でレトロウイルスの集団発生が起きたという。既に2人が死亡し、3人目の感染者が出ている。実のところ病原体は定かではなく、3人目の感染者はアランの弟ピーターだった。 状況を聞いたアランたちは北極の研究所に向かう。アランに同行した早期対策チームのメンバーは次の3人だ。 まずアランの元妻ジュリア・ウォーカー。彼女はピーターとの浮気現場を見られたことからアランと離婚していた。2人目は、動物研究を専門とするドリーン・ボイル。そしてアランの部下で、彼を密かに想っているサラ・ジョーダンだ。 研究所に到着した一同を、責任者のハタケ・ヒロシ博士と、警備主任でハタケの養子ダニエルが迎える。だが2人はどこか非協力的だ。 間もなく、アランとジュリアは防護服に着替え隔離室に向かう。するとそこには別人のようなピーターがベッドに縛り付けられている。彼の目は血走り、体のあちこちからは血管が浮き出ている。また採取した血液は黒く変色している。さらに彼は突然取り乱し、ものすごい力で暴れる。一方、死亡した2人の体は骨を除いて溶解している。 ハタケ博士によるとピーターは突然変異の研究を行っていた。そのことと今回の集団発生との関係はまだ分からない。だがピーターの血液からは自然界に存在しない、小さなウイルスが発見される。これがピーターを変化させていると、アランたちは結論づける。 その頃、ドリーンとバリエセロスは封鎖された区域でサルを発見する。ダニエルがサルの存在を否定していたにもかかわらず、この区域からは大量のサルがいた痕跡が見つかる。 その後バリエセロスは、独りで建物の外に出る。すると大量のサルが凍っているのを発見する。 やがて研究所では惨劇が始まる。瀕死の状態だったピーターが突然、隔離室から逃げ出したのだ。彼は換気ダクトからあちこちへ移動し、警備の一人を殺す。強力な麻酔薬も全く効果がない。彼は警備の腕に入っているICチップを利用し、スタッフのいる部屋へ入っていく。



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