店舗紹介

2011年7月30日

潟}キオ


人口約2万3000人の町、鹿児島・阿久根市。
ここに日本で初めて誕生した24時間営業の大型小売店
「A‐Zあくね」がある。
「今に閑古鳥が鳴く」「絶対に成功するわけがない」という
周囲の声をよそに店は大繁盛!
夜も大勢の客で賑わい、多い日には町の人口を遥かに超える
3万人が来店。
売り上げは年に100億円を超えるという。
2号店(A-Zかわなべ)、3号店(A-Zはやと)も成功を続け、
グループ全体の売り上げは280億円にまでUP。
しかも、A-Zの出店先には人が集まるため、
他社の大型店も次々に進出。
過疎の町が栄え始めているという。
潟}キオ社長の牧尾英二さん(70)は、
『儲からなくていい』とマイペース。
大型小売店経営の常識を覆しつつ、買い物難民や地元雇用、
コミュニティ復活など過疎地が抱える問題を
結果的にクリアしてきた。


《A−Zの取り組み》
◎『欲しい商品が無くて困らないように』と
客の要望を聞いて商品を増やし続けた結果、
およそ38万点という驚異的な品揃えが実現!
食品から、おもちゃ、洋服、工具、仏具、自動車まで、
あらゆる生活のシーンをカバー!
醤油だけで260種類以上が揃うほか、
年に1つ!しか売れないものまで、極めて非効率的な品揃え。
社長によれば、『販売計画もなければ営業会議もない。』
品目選定などの諸管理は、日々客と接する
売場担当者の裁量に任されている。
しかしこれが奏功。
『そこに行けば何でもある』とう安心感を生み、来店者が増加。
“ついで買い”で一人当たりの購入点数も増えている。

◎未使用車を中心にクルマ販売も行っていて、
年間1200台を売り上げる。
車検も行っている。
およそ1000社の取引先のうち、半数以上が地元の企業だという。
  
◎『いつも開いている店のほうが便利だろう』と、
経費を度外視して24時間年中無休に!
『田舎の人、高齢者は早く寝る』という偏見があったが、
蓋を開けてみると工場や病院勤め、漁業者など、
住民の勤務時間は様々で、
夜の買い物のほうが好都合な人もたくさん。
夜から朝方に掛けての売り上げは全体の3割を占める。

◎利益はどんどん買い物客に還元!
60歳以上の会員は自宅と店舗を“ドアtoドア”で結ぶ
「無料買物バス」や買い物後に5%をキャッシュバックする
システムも。
他店では出来ないサービスで、さらにお客の信頼を獲得。

◎来年4月を目標に新施設を建設中。
それは小売店ではなく老人養護施設と託児所を合わせたもの。
両者が交流しながら農産物を育てたり、加工したりし、
販売も考えているという。
牧尾社長は、これからさらに増える老人の生きがいづくりと、
子育てしやすい地域づくりを目指すと語る。

(鹿児島・阿久根市)



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