【福岡県大牟田市　旅人：寿一実】
　今回は炭坑の町、福岡県大牟田市をおなじみ寿一実さんがめぐりました。 　まずは、大牟田銀座通商店街へ。毎月10日と20日には十日市と二十日市が行われているそうで、この日はちょうど20日。多くのお店が出店していました。さらに、伺った時はちょうど大牟田で一番大きい祭り「大蛇山」の少し前。準備中の方に太鼓の叩き方や意気込みなどを伺いました。

　街を散策中に目にとまったのは、中華料理店。その表に「洋風かつ丼」の看板が、、。洋風かつ丼とはトンカツの上にあんかけソースをかけた独特などんぶり。10年前に閉店したデパート「松屋」の食堂で人気だった「おおむた洋風かつ丼」を再現したものでした。「松屋」の味をもう一度食べたいという思いで集まった皆さんで試行錯誤の上、やっと完成したそうです。当時を懐かしむ方々の声を聞きながら、大牟田名物の味を堪能しました。

　続いて、親子3代で営んでいるお菓子屋さんでは、お孫さんが特別に試作中のロールケーキを作ってくれました。竹炭を使い、大牟田の炭坑をイメージした黒い生地に、生クリームと大牟田名物の早生みかんのゼリーを巻いたふわふわのロールケーキ。とても美味しかったですよ。いつか店頭に並ぶ日に、また訪れることを約束しました。

　その他、今年全国大会出場を決めた軟式少年野球チームの練習に参加しました。また、大牟田に日本フィルハーモニー交響楽団を毎年招いている喫茶店の店主と出会い、楽しい音楽のお話とおいしいアイスコーヒーを頂きました。さらに、「バタ練り」という手法によるこんにゃく作りも見学をさせてもらうなど、変わりゆく町の中でも元気に頑張っている人たちと出会った旅となりました。