企業情報

番組審議会議事録

第298回 2021年1月

第298回番組審議会は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため休会とし、委員からのリポートをもって開催に代えました。

リポート提出:島谷弘幸委員長 並田正一副委員長 異島須賀子委員 田代雅彦委員 谷口雅春委員 堤和彦委員 友池精孝委員 南谷敦子委員 の各氏

審議対象番組:ザ・ドキュメンタリー LGBT〜自分らしく〜
放送日時:2020年12月29日(火)9:30〜10:00

議事の概要

番組内容

性的少数者の総称であるLGBT、番組では当事者である一人の男性を半年にかけて取材しました。
まだ多くの当事者がカミングアウトには躊躇している中、先頭に立って活動を進める男性の姿や、取り組みを始めた企業の様子などを紹介します。

委員の意見

  • ・LGBTというテーマは、番組自体が当事者を傷つけてしまったり、逆に視聴者の偏見を増長してしまったりしかねない非常にセンシティブなテーマだが、視聴者一人ひとりがじっくり考えながら観ることができる良質なドキュメンタリーだった。
  • ・社会や企業の取組についての紹介は、わずか2例だけであり、物足りなかった。福岡、九州には紹介できるほどの事例がほとんどないのかもしれないが、番組内でもう少し社会や企業の先進的事例があると、多くの視聴者が「うちの組織でも…」と参考にできたのではないか。
  • ・性的マイノリティーに対する社会的立場や、該当者の切実なる問題がよく描かれた良作だと思う。ただ、ターゲットは幅広い世代と思われるが、年末休み29日朝9時半は、テレビを見る世代が限られていて、もったいない感じがした。
  • ・コロナ禍がLGBTへの理解を広げることを阻害している、というのは通常のニュース番組ではなかなか伝えきれないテーマだと思う。そこを掘り下げたのはいい視点だと感じた。
  • ・LGBTの方の気持ちはこの番組を見ただけで理解できるとは思わないが、この番組を通して自分の身近なところにも該当者がいるのではないかと考えるようにはなった。
  • ・テレビ局が、こうした地域の人々にカメラを向け、そのリアルな声を取り上げ、ありのままをドキュメンタリーで放送し、広く世に問うことは、社会的な使命だろうと思う。その意味で、非常に意義深い放送だった。
  • ・このドキュメンタリーは大変勉強になったと同時に、自分自身が持っていたLGBTの人達に対する偏見やそれに起因する差別意識について改めて深く考えさせられた。
  • ・今後、我々が「男らしくしなさい」とか「女らしくしなさい」などの言葉を安易に使うべきでなく、言葉のチョイスに配慮しなければいけないことなど、大いに勉強になった。こうした番組を、多様な人々とともに社会を歩んでいくことの重要さを示すものとして、今後も是非とも作っていただきたい。