高まるアジフライ人気の裏で今年は深刻なアジ不漁 福岡市の飲食店にも影響

2026/09/30 (水) 16:30

近年人気が高まっているアジフライ。しかし2026年、アジの水揚げ量が落ち込み福岡の飲食店でも影響が出始めています。

店を訪れた人全員がほおばっているのはアジフライ。福岡市中央区にあるアジフライ専門の定食店です。

運営している三陽は長崎県の漁港などで水揚げした魚の卸売りが主な事業ですが、アジフライの製造・販売にも力を入れています。ランチ限定で「アジのたたき」の食べ放題も提供しています。

客
「これ(たたき)はもう最高ですね。ご飯とも相性が良くて、何回もおかわりしちゃいます」
Q.アジフライは普段から食べている?
「そうですね、家庭料理だと思っているので。肉よりもたれないし、栄養価も高そう」

近年、おいしさや良心的な価格からアジフライの人気が上昇。三陽ではアジフライの売り上げが7年前の3倍に。

会社では2027年11月の稼働を目指し島根県浜田市に新工場を建設、アジやサバの加工を拡大させます。

その一方で・・・

記者
「こちらの食べ放題のアジのたたきのサービスですが、不漁の影響でもうすぐなくなるということです」

こちらはマアジの水揚げ日本一の長崎県にある、主要な3つの港の水揚げ量です。例年初夏にかけて多く獲れるアジですが、2026年は2025年より大きく減少。6月と7月に至っては半分以下に落ち込んでいます。実は2026年は全国的にアジの漁獲量が少なく、特に長崎県近海の不漁が深刻化。

先ほどの店でも翌週にもたたき用のアジが底をつく見込みで、「サバのたたき」を提供する予定です。

専門家は。

近畿大学 世界経済研究所・有路昌彦 教授
「水温の関係で、マアジにとって温度が高すぎる状況なのではないかという風に言われている」

有路教授によりますと、2026年特有の理由は特定できないものの、近年の気候変動で日本周辺の海水温が上昇しアジなどの魚は過ごしやすい環境に移動。それに加え マグロなど温暖な海域を好む魚が北上し、アジを食べてしまっていることが考えられると言います。

近畿大学 世界経済研究所・有路昌彦 教授
「日本近海というのはかつて世界的にもずっと優秀な漁場だったのが、だんだん温暖化によってそのスポットから外れていっているんじゃないかという感覚はありますね」

水揚げ量が減り、安定していたアジの価格も8月に急激に上昇しました。

三陽 新規事業開発部・横山裕二 部長
「価格に転嫁できるならまだいいが、そもそもものがない状況になるというのが僕らも困る」

会社としては、サバなど他の魚で売り上げを確保する方針。気になるアジフライについては、1、2カ月前に獲れたものを冷凍して使用していてすぐに影響は出ないといいますが、先は見通せません。

三陽 新規事業開発部・横山裕二 部長
「ここ(三陽食堂)にはアジフライを切らさずに安定供給していきたいなと。天然の物を、海の恵みの物を調達している物なので、こればっかりは(見通せない)というところは正直ある」

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