公立中学校 新米教員ドキドキの初日に密着 働き方どう思う?

2024/04/18 (木) 16:24

今月から新しい環境で生活を始めた人も多いと思います。番組では公立中学校の新人教員に密着緊張の初日を取材しました。

今月10日、午前7時50分

新人教員の大部尚起さん22歳。赴任先は福岡市立早良中学校です。

大部さん
「頑張ります」

職員室に入ったと思ったらすぐに移動。大部さんは生徒のいない教室に向かっていました。

大部さん
「30枚あればいいのかな?」
「はい」
「OKOK」

この日は入学式。

大部さんは1年生のクラス担任です。生徒との初対面を前に配布物を最終チェック。

先輩先生
「降りてくる暇はないと思う」
「バタバタすると思う」

大部さん
「はい」

午前9時半新入生と保護者が学校に集まってきます。

入学式
「1年4組担任大部尚起先生よろしくお願いします。教科は社会です」

式が終わったら初めて受け持つ生徒たちを教室に誘導します。

大部さん
「何歳でしょうか」

生徒
「22歳」

大部さん
「そう22歳大学卒業してすぐです。むちゃくちゃ若いです。君たちと年も近いので話があうところもあるかなと思うのでこれから1年間あるのでいっぱい話していきたいと思います」

坦々と話しているように見えましたが。

大部さん
「じゃあ明日またみんなの元気な姿?元気なす?元気なみんなと出会えることを待っているので元気に登校してください。はいじゃあきょうは終わります。緊張しましたね。自分のイメージしてた流れもあったがその半分位しかできなかったところですね」

ドキドキの入学式から1週間大部さんの姿はグラウンドにありました。

大部さん
「あー良くなった、良くなった」

生徒
「良くなったんですか?」

大部さん
「ちょっと良くなった」

生徒
「今の普通ですよ」

大部さん
「ちょっとよ。ちょっと良くなった」

大部尚起さんはクラス担任のほか野球部の顧問も務めています。

大部さん
「楽しいです。自分が好きな野球を子どもたちといっしょにできるのはもちろん楽しいです」

大部さんは学生時代、福岡市内の中学校で「部活指導員」として野球を教えていました。

「部活動指導員」は教員の負担を軽減するため2017年に国が制度化した職員で
顧問が立ち会えない時に指導や引率を行います。現在は教員を目指す学生が多く採用されています。

大部さんと話しているのは「部活指導員」のときに顧問をしていた原陽一さん。
実は、大部さんの中学時代の野球部の顧問でもあり教員を志すきっかけとなった憧れの人です。

大部さん
「考える野球とかそれ以上に大事な礼儀とかいろんなことを学べたなと思ったので子どもたちにも教えたいな、そういう先生になりたいなと思ったのが教員を志した理由です」

部活動の顧問にもなるという目標をかなえた大部さん。

生徒
「うまいですよ」
「分かりやすい」
「(野球が)うまい人の指導」
「先生が来て野球が楽しくなりました」

大部さん
「入学式のときはガチガチだったかもしれないですけど(笑)むちゃくちゃ楽しいです」

無事に教員としてのスタートを切りました。

一方で公立学校の教員の働き方をめぐっては残業代が原則支払われない状況が長らく続いていて「定額働かせ放題」と揶揄されています。文部科学省の諮問機関である中央教育審議会の特別部会は残業代の代わりに支給している「教職調整額」を現状の月額給与の4%相当から10%以上に引き上げる案で調整。実現すれば約50年ぶりの引き上げとなります。このことについて新人教員の大部さんは。

大部さん
「適切な給与体系をとることはどの仕事においても大事だと思うのでその基準に教員という仕事が近づいたという意味ではいいことだと思う。ただ満足かというとそうではないという先生もいると思う」

「教職調整額」の引き上げについて今後は財源が課題となりますが教員の働き方が少しずつ変わろうとしています。

この記事をシェア

最新のニュース

  • テレQ|テレQ ニュースPLUS
  • テレQ投稿BOX
  • アナウンサーズ公式Twitterはこちら
  • テレビ東京|[WBS]ワールドビジネスサテライト
  • テレビ東京|Newsモーニングサテライト
  • テレビ東京|昼サテ
  • テレビ東京|ゆうがたサテライト