「この本が誰かの希望になれば」 難病ALSと闘う女性の挑戦

2025/10/28 (火) 16:30

福岡市中央区にある喫茶店。中にいたのはエプロンを着た女性たち。料理をしていました。そこに1人の女性がやって来ます。店主のまさこさん。2年前、ある病と医師に告げられました。ALS=筋萎縮性側索硬化症。脳や脊髄の神経の障害でだんだん力がなくなっていく国指定の難病。治療法は確立されていません。まさこさんは2人の子どもを育てる母でもあります。集まっていたのは、まさこさんの「ママ友」たちでした。まさこさんの監修のもと取り組んでいたのはレシピ本出版のための作業。料理の撮影に向け仕込みを行っていたのです。世界中を食べ歩いたというまさこさん。その味を自分で再現するのが趣味でした。料理にはあらゆる食材を使います。病で料理ができなくなる中、「レシピ本」という形でこだわりの味を未来に伝えることが目標になりました。1年ほど前からスマートフォンにレシピのメモを書き出し、今では100品を超えています。

まさこさんのママ友友達
「少しでも力になれたらと思います。まさこさんが大好きで一緒にいる時間が幸せです。まさこさんの思いを形にする手伝いをしたいです」

店の常連だった田中文さん。

田中文さん
「まさこさんが頑張ることで今いろんな苦しんでいる人も、私も頑張ろうと思ってもらえます。そんな本が作れるのではと思った」

雑誌にエッセーなどを書いていた文さんはまさこさんの思いを聞き、出版社に「レシピ本」の出版を掛け合いました。


「まさこさんの意思をできる限り100%に近い形で実現したいです。それがまさこさんの夢だから」

病に立ち向かう。その姿に「支援の輪」が広がったのです。

まさこさん
「みんながいないとできない。すごく心強い」

迎えた料理の撮影日。撮影直前まで、まさこさんなりのこだわりを詰め込みます。

レシピ本を出版する徳間書店 山田桃さん
「この熱い思いを誰かに届けてそれがまた誰かの希望になればいいと本にしたいと思いました。この人のことをいろんな人に知ってほしいです」

開始から7時間ほどでこの日の撮影は終了しました。

まさこさん
「私の本ではなくてみんなの本です」

「難病」に立ち向かう一人の女性の挑戦。2026年3月に発売される予定のレシピ本には一品一品にまさこさんの思い。そして、その料理を食べる人へのメッセージが込められます。

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