中国・春節始まるも 福岡空港・博多港で減便相次ぐ 県内の観光業の影響は

2026/02/16 (月) 16:30

2025年、高市総理の台湾有事をめぐる発言を受け、中国政府は日本への渡航の自粛を呼びかけました。例年だと中国からの観光客でにぎわう春節ですが、福岡の観光業にも影響が出ています。日本旅行の一大イベント「花見」のシーズンも近づく中、今後の見通しは。

九州の空の玄関口である福岡空港でもその影響が出ています。福岡空港では2月2日以降、中国本土と福岡を結ぶ便数が週57便から週25便へと半分以下に減便。中国屈指の大都市・大連と福岡を結ぶ便がなくなったほか航空会社3社が運航自体をとりやめています。

一方、こちらは海の玄関口・博多港。ずらりと並んだタクシーや観光バスが待ち構えているのはクルーズ船に乗ってやってきた中国からの観光客です。

上海からの旅行客
「(Q.日本にはよく来る)数えられないぐらい。毎年何回か来る」
「(福岡では)買い物に行く。買い物だけ。ハローキティの人形やバッグ、カップを買いたい」
「買い物をしたり公園に行ったりする」

笑顔の旅行客に政府が渡航自粛要請を出していることについて尋ねると。

上海からの旅行客
「答えられない」
「政治が解決するべきではないか。様子を見ます」
「これは…ノーコメント(Q.日本に来ることは抵抗はない?)あんまりない。
 時間とチャンスがあればまた来たい」

この日は観光客でにぎわいましたが。中国から博多港への寄港回数は、1月から3月にかけて2025年が38回だったのに対し、2026年はわずか2回のみ。数字で見ると自粛要請による影響が甚大です。

福岡を訪れる外国人観光客について見てみましょう。2025年の九州7県への外国人入国者数は574万人と過去最多を更新。最も多いのは韓国で、中国、台湾、香港と続きます。割合だけ見ると中国人観光客の減少は影響が少なそうにも感じますが、特に影響を不安視しているのが百貨店などの小売業界です。

福岡の百貨店関係者に聞くと、中国人買い物客の客単価は「韓国人買い物客の5倍以上」ともいわれ、中国政府の渡航自粛の呼びかけ以降、全体の売り上げは3割ほど減っていると話します。

訪日外国人を対象にした旅行商品の企画などを手がけ、福岡のインバウンドの事情に詳しいヴィジット九州の枌社長は「渡航自粛による経済的影響はゼロではないが、悲観はしていない」と話します。

VISIT九州  枌 大輔社長
「今までの過去の経験からカントリーリスク、国ごとの政治的、経済的問題で観光客数が増減するので(観光業者は)リスク回避のため、一つの国に依存するのはできるだけ避けるような態勢をとろうと努力している」

こうした試みで、2026年の春節シーズンも好調なのがソラリア西鉄ホテル福岡です。担当者によりますと、現時点で中国からの予約は2025年を下回っているものの、韓国、台湾、欧米などからの予約が増え、春節シーズンの稼働率は前年を上回る見込みです。そもそも、福岡を訪れる中国人観光客の多くはクルーズ船の乗客がほとんどで、宿泊ニーズを伴わないのも影響が少ない要因です。

VISIT九州  枌 大輔社長
「市場が拡大しているので、そこで中国の方が少し減っても他のエリアの客で穴埋めできるような環境になっている。AIの進化で多言語化の対応も可能になり、いろいろな国から客を受け入れる態勢が整っているのが大きいと思う」

福岡のインバウンド市場へのダメージが大きいかと思われた今回の春節。一部で影響は見られるものの、一つの国や地域に頼らない工夫が大きな痛手を避ける鍵となりそうです。

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