来春閉校する高校に400人が大集合 支えられ完成した人文字 

2025/12/08 (月) 16:30

少子化に伴う定員割れで来年3月に閉校を迎える久留米市の女子高・三井中央高校。最後の思い出をつくろうと、卒業生も巻き込んであるものをつくりました。

日曜日の朝にもかかわらず学校にやって来る生徒の姿がありました。多目的ルームに3年生が集まっています。三井中央高校は、4つの市と町で運営する公立の女子高校。少子化の中、定員割れが続き来年春で閉校となります。

いま残っているのは3年生の85人だけです。彼女たちの卒業、そして閉校まで残り3カ月。生徒が配っているのはアンケート用紙。「卒業の日に何をするか」全員からアイデアを募ろうというのです。

生徒会長
「実行委員でプログラムを組んでいるが、なかなかいい案が出なくて、みんなの意見を取り入れた謝恩会にしたいのでアンケートを作成しました」

生徒自身で考え、主体的に動く。教員らが生徒たちに日々伝えていることです。

生徒
「みんなの思い出に残るものをやりたい。感謝の気持ちを伝えたいです」

三井中央高校では少しでも生徒数を増やそうと、生徒の満足度を高める取り組みに力を入れてきました。例えば、地域のお祭りで出店した子ども向けブース。家庭科の授業で生徒たちが企画し、遊び場を手作りしました。

生徒
「保育士を目指しているので、制作を身につけられます」

また、教室に入れない生徒がいれば、別室で授業を受けられる体制を整えるなど不登校の生徒を手助けしています。

生徒
「私は中学校の頃あまり学校に行けていなかったです。この高校を選んでよかったと思います」

彼女は国際交流の授業の中心メンバー。先月、台湾の高校とオンラインで教室をつなぎ、互いの文化を伝える授業に参加しました。

生徒
「語学を学べるところに進学して、社会に貢献できるようになりたいです」

生徒たちの卒業、そして閉校に向けて準備を進める中、多くの人が学校に集まってきました。すると校長先生が向かったのは、学校の屋上です。

大山校長
「学校が閉校になるので、何か記念に残したいということで、人文字を今から作成して、ドローンで撮影します」

授業で国際交流をしていたアメリカの高校が2021年に竜巻被害に逢った際、全校生徒で人文字をつくりエールを送りました。

大山校長
「生徒たちは(今は)85人しかいないが、卒業生・旧職員・地域の人に来てもらいました」

その数、総勢400人。中には4年前の人文字を経験した卒業生の姿も。

卒業生
「久々に来て懐かしいなと思います。これが最後なのかなと思うと悲しいです」

卒業生
「(Q.きょうはなぜ参加した)先生に恩返しがしたくて、看護師になりたいと言ったら全力で協力してくれて看護師になることができました」

生徒会長
「地域から愛されている学校なのだと思いました。三井中央高校に関わった人全員に見送られて卒業していきたいです」

大山校長長
「地域の方たちがたくさん集まりこれが完成しました。恩返しできる生徒に育ってほしいです」

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