北九州市 中学生殺傷事件からまもなく1年 街の防犯対策は

2025/12/12 (金) 16:30

北九州市のファストフード店で、中学生が殺傷された事件から12月14日で1年です。市民の命を守る、防犯意識がこれまで以上に高まっています。

「黙とう」

2024年、北九州市のファストフード店で、中学生が殺傷される事件が発生してから、12月14日で1年。12月12日、市長や警察、地域住民が集まり防犯パトロールの出発式が行われました。

北九州市 武内和久市長
「あの悲しみ・深い衝撃を決して二度と起こさない。子どもたちの未来を大人たちが守っていく決意のもとに力を合わせてやっていきたいです」

殺人などの罪で起訴された平原政徳被告は、犯行前に生徒と目が合いカッとなり刺したなどと話していますが、被害者の中学生らに面識はありませんでした。地域に残った不安という傷跡。街の安全面での施策を進める市の担当者は。

北九州市安全・安心推進課 友松和宏課長
「事件発生時には、多くの子どもが登校を控えるということでかなり市民に不安がっていたので、みなさんが住んで安心・安全に思えるような市にしたいです」

北九州市は、不幸な事件が再び起きないよう対策を進めています。

岳田秀昭 記者
「事件現場に近いモノレール駅です。ご覧のように階段の上には、防犯カメラが設置されました」

北九州市は2025年、小倉南区の5つの駅に合わせて20台の防犯カメラを設置。市立の小中高校や特別支援学校にも防犯カメラを設置しました。

北九州市安全・安心推進課 友松和宏課長
「監視による犯罪の抑制。地域に見守られていると感じる安心感の醸成。事件が発生したときに早期解決につなげて、被害を最小限にとどめられるという3つの役割があります」

一方、人による見守りも広がっています。小倉南区に住む岡田八千代さん。愛犬2匹と一緒に町内をパトロールしています。岡田さんは2025年8月に、ワンニャンパトロールに登録。これは防犯の視点での見守り活動で、200人が登録しています。

小倉南区在住 岡田八千代さん
「朝だったら『おはよう』『1人で大丈夫』など1人で歩いている人に、子どもが好きなので声を掛けたりしています」

一方、こちらのタクシー会社でも。

国際興業グループ 松本美絵子さん
「下校の時間に小学校や中学校の見回り・パトロールをしています。怪しい人はいないか、そういうことを気を付けながら回っています」

このように児童・生徒を見守る企業が市内には1000社以上あり、2025年だけでも160社以上増えたということです。

国際興業グループ 松本美絵子さん
「カメラのレコーダーもあるし、証拠にはなりますよね。どこかに(不審者が)潜んでいるかもしれないし」

凄惨な事件が残した地域の不安は、これまで以上に強い防犯意識へ市民を向かわせています。

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