物価高の影響で公立学校の給食も試行錯誤 量と質は大丈夫?

2025/04/17 (木) 16:30

2015年度以降、家庭が負担する福岡市の給食費は小学生で月額4200円中学生で月額5000円。2022年度からそれだけでは足りなくなり公費を上乗せしています。

福岡市教育委員会 給食運営課 野原健課長
「令和4年度が4億円、令和5年度が7億円、令和6年度が10億円、令和7年度が12億円を公費で上乗せしています」

年々上昇する食材費。さらに。

「福岡市が持っている各献立のレシピがあります。価格調査した価格を当てはめていって決められた単価内でできるかというのを作るが、そこで価格が合わないと調整しています」

食材価格の変動が激しいため献立を決めるまでに値上がりして、大幅に見直すこともあるといいます。こちらは2月の献立に使用した食材の記録。ハヤシライスに使う牛肉は30グラムから25グラムに減っています。また、別の日は予定されていた油揚げが栄養価の観点から厚揚げに変更されました。こうした工夫に保護者は。

小学生の母親
「今までよりも栄養価が低くなったりしないかが心配」
「買い物に行くといろいろな物が値上がりしていて高いです。献立を給食費の中でどうやって作っているのだろうと思います」

共通するのは「量」と「質」の両立。九州・沖縄の少なくとも6県では1食あたりの平均カロリーが国が定める基準を下回っていることが分かりました。福岡市でも現場の試行錯誤が続いています。

野原課長
「基準上のエネルギー量や栄養素量を満たした給食は児童生徒に提供できているが、現場の方で献立を考えている栄養教諭が非常に工夫をして苦労しているのは日々感じています」

終わりの見えない物価高。子どもたちの「健康」を支える学校給食への影響も出口が見えません。

この記事をシェア

最新のニュース

  • テレQ|テレQ ニュースPLUS
  • テレQ投稿BOX
  • アナウンサーズ公式Xはこちら
  • テレビ東京|[WBS]ワールドビジネスサテライト
  • テレビ東京|Newsモーニングサテライト
  • テレビ東京|昼サテ
  • テレビ東京|ゆうがたサテライト