旦過市場の大規模火災からあすで3年 仮設店舗の店主の思いは

2025/04/18 (金) 16:30

「北九州の台所」旦過市場の大規模な火災から4月19日で3年。北九州市が市場の再整備を進める中、今も仮設店舗で営業する人たちの今後について取材しました。

小倉北区の旦過市場。その始まりは大正時代初期とされ、火災の前には120の店舗が軒を連ねていました。3年前の4月19日未明、市場を火災が襲います。密集した古い木造の建物やトタン屋根の延焼が消火活動を妨げ、鎮火に3日を要しました。また、同じ年の8月にも大規模な火災が発生。この二つの火災で、旦過市場にあるあわせて87もの店舗が被災しました。被災した店主らの一部は、火災の翌年から仮設店舗で営業を再開。一方、多くの店が移転か廃業を選択しました。

北九州市神嶽川旦過地区整備室 草野尚嗣室長
「こちらはいま進めている旦過地区の再整備事業において一番最初に建物を整備するエリアです」

北九州市は、火災や水害などに強い市場を目指そうと再整備を進めています。2026年3月には、旦過市場内に新たな商業施設が完成予定。市は、ここに被災した店を優先して入居させたい考えです。

「建物の例えばテナント料、家賃とかにつきましては、権利者の方々が設定していく話になっていきますので、権利者の方と今後説明会などを行って詳細を詰めていきたいと思っています」

旦過市場で商店を営む林さん。今は仮設店舗で営業しています。仮設店舗は商業施設の完成後に解体されるため、営業を続けるには移転が必要ですが。

燻製処いぶしや 林貴寛店主
「家賃が10倍になりますって言われると、1人でやっている営業スタイルではなかなか回収ってのは、難しいと思うので、旦過以外の場所ってのも考えないといけないなとは思いますね」

同じく被災し現在、仮店舗で営業するこちらの方は。

ミートショップCORE 福田賢二店主
「不安はないっていうんだったらうそですけど、やっぱり期待の方が大きいですね。作られたものに入って、自分たちがどう変えていけたら繁盛していくとかそういう賑わっていくような店に変われたらいいと思う」

旦過市場の商店主でつくる組合のトップで自身も惣菜店を営む、中尾憲二さんです。現在、市場の代表として北九州市と新施設の利用条件を協議していて、賃料や店舗の区画などを被災した店主らに5月までに伝えたいといいます。

旦過市場商店街 中尾憲二会長
「店舗の区割りとか、あと施設関係とか、その防災関係の設備も含めて、順調に進んでいると思います。安全な市場になりますのでまた多くの賑わいをつくって、お客様の期待に応えていきたい」

市場内すべての整備が完了するのは3年後。新たなにぎわいづくりへ、期待と不安が入り交じる日々が続いています。

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