急増する「百日ぜき」0歳の赤ちゃん大人から感染

2025/04/21 (月) 16:30

今年に入り過去最悪のペースで患者が増加しているある感染症についてです。感染した人やその家族を取材しました。苦しそうにせきをするのは生まれて4週間にも満たない赤ちゃん。診断された病名は「百日ぜき」でした。福岡県内では百日ぜきの感染者数が近年最悪のペースで増加。特に春以降、その数は急増しています。とはいえ、あまり聞き慣れない病名。街で聞くと。

記者
「百日ぜきってしっていますか?」
街の人
「知らない」
「相撲とかでいるやん」
「百日ぜき(関)。相撲ね」
「結核とか百日ぜきとか昔は流行していたイメージはあります」
「子どもが生後半年ぐらいで感染しました。せきがケンケンと甲高く眠れないぐらいひどくて結構大変でした」

百日ぜきは細菌性の感染症です。大人と子どもでは、症状に違いがあるといいます。

植山小児科 植山奈実院長
「その名の通り百日間せきが出るというぐらい長くせきが続いて特に6カ月未満の乳児がかかると重症化すると言われています。大人の場合は微熱が続いたり長引くせきが特徴です」

特に乳児は重症化する危険性があり、生後2カ月から可能なワクチン接種を呼び掛けています。いま感染者が急増する背景とは。

「大人のワクチンの抗体が減ってきているという人もいると思いますし、コロナの時期にあまりにも清潔な状況に皆さんいたので、いろいろな病気に対する抵抗力がなくなって薄くなってきているというのはあるのではないかと思います」

かつて乳幼児期に接種したワクチンの効果減少とコロナ禍以後の免疫力低下でまず大人が感染し、それが子どもにうつるケースがあるといいます。福岡県に住むMさんは去年11月、生まれて4週間に満たない娘が百日ぜきと診断されました。その原因は、大人からの感染でした。

母親
「全身管だらけで、点滴を続けとてもかわいそう。大人も風邪だとばかにせずにせきが長引くときは必ず病院に行ってほしいです」

Mさんの子どもは5カ月たった今もせきが続いているということです。ではどのくらいせきが続いたら受診すればいいのでしょうか。

街の人
「せきだけだったら行かないかもしれない」
「1週間ぐらいは我慢します」
「1週間ぐらい」

医師に尋ねると。

植山小児科 植山奈実院長
「目安としてひどくなっていくせき、夜間のせき込みや熱が出た場合は2、3日ほどで病院にいってもらいたいです」

今回の百日ぜきに関わらず感染症の疑いがあるときは早めの受診が大切です。また、大人の適切な感染防止策が大切な子どもの命を守ることにつながります。

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