【ワンビル】食堂はランチだけじゃない イタリア文化「アペリティーボ」とは

2025/04/25 (金) 16:30

24日開業した「ワン・フクオカ・ビルディング」通称「ワンビル」。中でも注目は「食」の分野。開発を手がけた西鉄はワンビルを天神の「食」の拠点にしたいと掲げていて入居する飲食店の総座席数は天神エリア最大級の約1800席です。「食」の拠点を掲げた背景の一つにあるのが天神のいわゆる「ランチ難民問題」です。

街の人
「最近は天神にランチで来てもなかなか子連れなどだと入れるところがないです」

そんな中、24日昼時を前に長い列ができていたのはワンビル5階にある「天神福食堂」ここでは日替わりのランチ定食やカレーなどの定番メニューのほかちょっぴりぜいたくなスペシャルランチまで。毎日13種類を提供します。何といっても魅力はその価格。スペシャルランチ以外は全て1000円以下で楽しめます。


「おいしいです」
Q.価格帯はどうですか
「不満ないです」
「ありがたいです。天神地区ではランチの選択肢に困ることが多いので。選択肢の一つになります」

この店、回転を早めるため、注文はモバイルオーダーと食券のみ。決済はキャッシュレスのみで現金は使えません。受け取りや返却はセルフサービスです。ランチが終了する午後3時、メニューが次々に「SOLD OUT」の表示に変わっていきます。このまま営業が終了してしまうのでしょうか?担当者に話を聞くと。

西日本鉄道 徳久愛子さん
「午後3時からはカフェ・アルコール、おつまみを提供する時間です」

コロナ禍以降、夜の客や出張の客が減り、天神地区の店でも昼飲みが目当ての客などを取り込む動きが出ています。この食堂も、ランチ終了後のメニューは酒や自家製のおつまみが中心です。またコーヒーやケーキなどもそろえ、カフェに行く客にも利用してもらう狙いです。(日・祝除く)都市部の再開発、天神ビッグバンによって、オフィス街としての機能が高まっている天神地区。飲食店の利用客も、特に平日はそこで働く人たちが中心になります。店側はあるイタリアの文化を天神版で広めたいといいます。

「アペリティーボタイムではゆったりとした時間を過ごしてほしいです」

イタリア語で食前酒を意味する「アペリティーボ」という言葉。ディナーの前に集まって酒や軽食を楽しむことを指していて、天神の新たなライフスタイルとして定着させたい考えです。

「ターゲットをワーカーに置いています。ミーティングなどの仕事で使ってほしいです。(ワーカー以外には)ちょっとだけ食事・飲み会を楽しんで、胃をならして町に送り出る使い方をしてほしいです」

店にとっての課題は、ランチ後の時間帯も、客を継続的に呼び込めるかどうかです。ランチの時とは全く別の店のような雰囲気を打ち出し、客がショーケースを見ながらじっくりメニューを選べる工夫も。


「家族で来てゆっくりする時間に良いと思う」

「天神版アペリティーボ」は根付くのか、天神の飲食店の変化は、私たちのライフスタイルを進化させていくのかもしれません。

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