福岡市動物園 人にも動物にも熱中症対策 カバは大きな口でスイカをペロリ

2025/07/30 (水) 16:30

2024年度の福岡市動物園の月別の来園者数のデータです。最も多い5月の11万人と比べ、7月は2万人余りでなんと5分の1以下に減っています。2025年は梅雨明けが早かったですが例年7月前半は梅雨の影響、後半は猛暑の影響が出て集客に苦戦しているのです。人間にも、生き物にも熱中症対策が必要な動物園の今を取材しました。

日差しが照りつける福岡市動物園。この日福岡市の最高気温は36.7℃を観測しました。

来園者
「すごい暑いです。涼しくしてくれるものを冷やして持ってきたり、ハンディファンと帽子で対策しています」
「日陰も意外とあったので、日陰の所まで走りながら何とか」

こまめな水分補給を呼びかけたり、各所にミスト発生器を設置したりと来園者の熱中症対策に取り組みますが、暑さに弱い動物たちのためにもミストを用意。夏の期間は、動物の餌に熱中症対策でミネラル分が豊富な岩塩も混ぜています。

7月30日でちょうど来園1周年のアジアゾウたちは、水浴びをして気持ちよさそう。サイは泥の水たまりに入っています。実はこれ天然の日焼け止めと言われ、紫外線から肌を守るだけでなく体温調節にも欠かせないそう。

続いてはサル。直射日光に当たらないよう遊具の陰に隠れています。冬になると温泉で体を温めるイメージがありますが、真夏には猿山の中にプールを作ってもらっていました。冷た〜い水場で遊んで気持ち良さそう。そして、用意されたおやつはスイカ。夏に欠かせない水分補給に効果的です。

カバのタローも週に2回のごちそうを待ちます。ほかの餌と段違いで食いつきがいいそうで、哺乳類最強クラスといわれ、顎の力であっという間にペロリ。

来園者
「おいしそうに食べています。普段では見えないところが見えました」

さらに氷も用意。暑さをしのぐため、アイスキャンディーのように口にくわえます。近年続く命に関わる猛暑の影響もあってか、2024年7月の1カ月間の来園者数は、2015年の7月と比べて、4割もダウンしています。客足を補う狙いもあり、夏は土曜日限定で営業時間をのばし、熱中症リスクが減る夜間にも園内を開放。

福岡市動物園 川越浩平 園長
「夜の動物園では普段昼間に寝ているような動物も夜に活発に動きます。夕方からなら涼しくなって楽しんでもらえるのではないでしょうか」

夏だからこそ見られる姿も。暑さを乗り切る工夫で来園者を迎えます。

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