例年並みの水揚げ予測の「豊前海一粒かき」 大量死の広島産との違いは

2025/12/01 (月) 16:30

福岡県のブランドかき豊前海一粒かき。瀬戸内海西部に位置する遠浅な海域で育ち、寒さとともにおいしさが増してきます。2025年の夏の猛暑は、カキの生育にも大きな影響を与えました。日本最大のカキの産地広島県では、東部や中部の海域を中心に8割ほどが死ぬ被害が発生。猛暑で海水の高温状態が続いたことが原因とみられています。一方、同じ瀬戸内海に面する北九州市では、豊前海一粒かきが発売され、さっそく買い求める人がいました。


「(カキが)小さいと言われたが、ここは大丈夫。主人が好きなので生でも焼いても揚げてもいい」

市内最大の水揚げ量を誇る門司区の恒見漁港。沖合のイカダから引き上げられたカキが、次々に水揚げされていました。カキに付着している藻やフジツボは丁寧に取り除かれます。豊前海一粒かきは、山などから海に流れてくる水の影響で、沢山の栄養が含まれているといわれています。

恒見漁協 江口英利さん
「川から流れる栄養分が多いので、比較的に栄養の高い海域となっている」

それでも2025年は例年に比べて水揚げ開始の時期が約3週間遅れました。夏の暑さが続き、カキの成長が遅れたことが原因です。北九州市は広島県と同じ瀬戸内海に面していますが、違いは。

北九州市水産課 仰木雅也さん
「例年カキが死ぬことはあるが、広島ほどの大量死は確認されていないと聞いている」

広島との違いについて地理的な条件をあげます。

北九州市水産課 仰木雅也さん
「関門海峡の流れが非常にあるので、毎日水が入れ替わるところが、(大量死にならない)ポイントと思う」

恒見漁協 江口英利さん
「年々成長が遅れているので、なかなか厳しい状況にはなっているが、水温が下がってくると成長も良くなってくるので、今後は期待している」

2025年シーズンも前の年とほぼ同じ、約1000トンの水揚げを見込む北九州市産の豊前海一粒かき。関東や関西など全国に配送されるほか市内の直売所などで販売されています。

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