2025年の物価高を「カレー」で振り返り コメ・野菜・肉「家計苦しめた一年」

2025/12/26 (金) 16:30

街の人
「物価高に振り回されました。例えばコメ。国産米ではなく輸入米も食べてみようと思います」
「食費が上がって苦しいです。(2024年と比べ)月に5000円〜1万円は確実に上がっています。できる限り安いスーパーに行っています」
「コメが高い印象があり、麺類が主食の献立が増えました」

山崎香奈アナウンサー
「皆さんを苦しめた2025年の物価について、よく分かるデータがあります。それが“カレーライス物価指数”です」

「カレーライス物価指数」とは、カレー1食を作るためにいくら必要か材料費や光熱費などをもとに民間の調査会社が独自に計算したものです。グラフを見ると、2024年は300円台で推移していたものの右肩上がりが続き、2025年に入り400円を超えました。10月には過去最高となる451円まで上がっています。スーパーで消費者に話を聞くと。


「カレーのルーも高いです。ルーが安いときに買っています」

Q.何を作る予定ですか
「カレーライスです。あす孫たちが帰ってくるので。牛肉の切り落としが高いです」

カレーは2025年の物価事情を色濃く反映した料理と言えそうです。そこで!カレーを作りながら2025年の「物価高」を振り返っていきます。

Q.値上がりを感じる物は何ですか
「全部上がっているが、コメです」

まずは「コメ」。2024年夏ごろに始まった「令和のコメ騒動」は、2025年に入っても収束せず。コメ5キロ当たりの平均価格は4000円台で推移するなど、過去に例のない状況が続きました。

そんな中、消費者行動にも変化が。ディスカウントストアでは割安な「輸入米」やかさ増しに使える「雑穀米」が人気を集めました。

山崎香奈アナウンサー
「コメが食費に及ぼす影響を切に感じました。備蓄米を買いたかったが、朝一番に並ばないと買えませんでした」

「政府備蓄米」の放出も2025年の出来事。自身を「コメ担当大臣」と銘打った当時の小泉農水大臣が備蓄米を大量放出。「古古米」、「古古古米」と話題を呼び5キロ当たり2000円ほどで販売されました。福岡でも店頭に並ぶとオープン前から待ちわびた客が長蛇の列を作りました。中には、開店8時間前から並んだという人も。


「良かったです。ありがたく、いただきます」

空前の「備蓄米フィーバー」でしたが、「令和のコメ騒動」収束には至らず。最近は再び高騰していてコメ5キロ当たりの平均価格は、12月19日に発表されたデータで4331円。過去2番目の高値となりました。続いては具材。

山崎香奈アナウンサー
「ニンジン、ジャガイモ、タマネギなど常に家にある野菜が、2025年は特に高かったです」

史上最も早い梅雨明けに連日の記録的な暑さ。この「異常気象」に作物が大きな影響を受け例年より小ぶりのものが増えたり、高温障害を引き起こし不足したりしました。一方、牛肉は円安や輸送コストの上昇を受け外国産の値上げが続きました。12月上旬の輸入牛肉100グラムの価格は403円で平年の1.2倍まで上がっています。

「こんなに食材の高騰を感じながら食べるカレーは初めてです。一つ一つの味がしみてきます。物価高に苦しんだ2025年。2026年はどうなるのでしょうか?もっと気軽にカレーが食べたいです」

物価の動向に詳しい福岡大学商学部の太宰教授に今後について話を聞きました。

福岡大学商学部 太宰潮教授
Q.物価高の傾向は?
「2026年はまだ続くと思います。主にコストで価格は決まっています。原材料、エネルギー関連が劇的に下がるワケではないので、それが下がらない以上は、物価がいきなり改善されることはありません」

続く物価高、消費生活のなかで意識すべき点を聞くと。

「牛乳・ガソリンなど日々接する物に意識がいきがちです。トータルのコストを見直すべきです。例えば、携帯代を毎月1万円以上払っています。サブスクをあまりやっていないがとりあえず支払っている人もいます。生活全体のコスト全体を見返すと改善点はあります」

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