「我が子に母の味を残したい」 難病ALSと闘いながらつづった“いのちのレシピ”

2026/03/25 (水) 16:30[2026/03/25 (水) 19:05 更新]

笑顔が輝く女性。福岡市に住むまさこさんです。

彼女が患う病気。それは「ALS(筋萎縮性側索硬化症)」。脳や脊髄の神経の障害で
筋肉が徐々に痩せ細り力がなくなっていく国指定の難病。治療法は確立されていません。診断を受けてから2年半以上が経過した今は肩から下をほとんど動かせない状態です。

まさこさん
「落ちるところまで落ちたのであとははい上がるしかないです」

重い病と向き合う中でも、持ち前の「前向きさ」は失われませんでした。彼女にはかなえたい夢があります。

「子どもたちに母の味を残してあげたいです。母としてできることを考えたときに、本にしようと思いました」

愛する我が子に「母の味」を残してあげたいというのです。料理が得意だった母の影響で、「食」への関心が高かったまさこさん。自慢の手料理を家族に振る舞うのが楽しみでした。病気でキッチンに立てなくなる中、レシピを「本」にして、我が子へ残すという目標が生まれたのです。


福岡市中央区にある喫茶店。8年前に、好きな料理を仕事にしたいとまさこさんがオープンした店です。病気の影響で今は営業していませんがこの日、店内にはまさこさんを慕うママ友が集まり何やら料理を作っています。

まさこさんが訪れました。実はこの日、ママ友たちはレシピ本に掲載する料理を作っていたのです。本には調理の工程だけでなく完成した料理の写真も添えます。まさこさん。キッチンに立てなくなってからは、レシピをスマートフォンにメモするように。今では100品を超えています。これを元に こだわりの味をママ友たちが再現していくのです。まさこさんの料理にはどんな魅力があるのでしょうか。

まさこさんのママ友
「これにこの食材を組み合わせる?みたいな、まさこさんにしかできないことです」
「聞いたことがない国の調味料がそっと入っています。毎回感心しています」

「食」が何よりの趣味。かつては海外各地でグルメを食べ歩いてきたまさこさん。その経験を生かし多彩な食材を使ったレシピが魅力なのです。こちらは喫茶店の常連、田中さん。レシピ本出版の仕掛け人となりました。

田中文さん
「まさこさんが頑張ることで今いろんな苦しんでいる人も“私も頑張ろう”と思ってもらえます。そんな本が作れるのではと思いました」

雑誌にエッセーなどを書いていた田中さんが出版社に提案しレシピ本製作が実現したのです。

「まさこさんの意思をできる限り100%に近い形で実現します。それがまさこさんの夢だから」

「病に冒されながらも前向きに」挑戦を続けるその姿に支援の輪は広がっていきました。

まさこさん
「みんながいないとできない。すごく心強い」

我が子に残したい「母の味」。まさこさんの思いは本として形になり一人一人の心に届いていくのです。

「困難な中にも希望はあると伝わったらうれしいです」

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