福岡で活動するK−1王者 次世代に伝えたいこと

2026/03/19 (木) 16:30

福岡市博多区のムエタイジム。ムエタイは、立ち技最強とも称されるタイ発祥の格闘技です。

石井一成選手
「いいね、速いね」

子どもたちを指導するこちらの男性。石井一成選手(27)。

子どもたち
「今から幼児クラスを始めます、気をつけ、礼!よろしくお願います」

この日は小学1年生までのクラスを教える日。ジムには子どもから大人まで総勢100人が通っていてプロを目指している人もいます。

ムエタイジムを運営する石井選手、実は・・

石井選手は日本発祥の格闘技K−1のバンタム級王者。これまで華々しい成績を収めています。

ジムに通う子ども
「(一成選手は)世界で一番憧れる人」
「一成くんみたいな強い人になりたい」
「(記者:夢は?)一成くんみたいに強くなりたい」

ボクシングの亀田兄弟やKー1の魔裟斗選手に憧れていた石井選手。

石井一成選手
「学校から帰ってきた日にお父さんからいきなりジム行くぞと言われてそこがスタート」

小学1年生だけでは入会できず、「お父さんも一緒なら入会できる」と言われ、親子で始めたキックボクシング。素人ながらに試行錯誤したといいます。

父親・要さん
「ここにいまだにある20年近く。これが捨てられない。初めて買ったグローブ」

こうしたお父さんのサポートもあり石井選手はすぐに頭角を現します。選手としての
幅を広げるために始めたボクシング。小学6年生でジュニアの日本一に。そして名門・東福岡高校のボクシング部に特待生で誘いを受けます。

父親・要さん
「東福岡のボクシング部は100%大学まで特待でいくので、大学まで行くのかなと思った」

しかし、アマチュアボクサーの道ではなくプロ格闘家としてムエタイの世界で、キックボクシングを極めたい、と考えた石井選手。息子が練習する場を福岡につくってやりたいとタイからムエタイのトレーナーを呼び、このジムまで立ち上げたのです。

石井一成選手
「これだけ一緒に夢を追ってくれる家族もいないだろうし、お父さんいなかったら絶対にやめていると思う」

憧れだったK1の頂点に立った石井選手。しかし、幼少期に見ていた華やかな世界とはギャップを感じていると本音を漏らします。

石井一成選手
「あの時はテレビで全国放送もされて、(簡単に)稼げるところでもないし、思い描いていたところとは違うかな、まだまだ」


石井一成選手
「(記者:ミットを持ったりはしない?)普段は持っているがいま目が赤いがこの前手術したばかりで」

先月の防衛戦で勝利した後、すぐに異変を感じた石井選手。

「判定聞いていると(目の中に)黒い点々がめちゃくちゃあった」

病院で診断されたのは網膜はく離。

「(右目が)網膜はく離と分かったが左目も調べたらなっていて、両目共に手術になった」

目の中の網膜が剥がれる症状で放置すると失明するリスクも伴います。現役を続けるために両目を応急手術ししました。

「おはようございます〜」

石井一成選手
「きょうは手術後初めての経過診察をしに病院にいく」

今後の現役続行を大きく左右します。

石井一成選手
「前より視力が戻らなかったらめっちゃ不安ですし、これからどのくらい影響出るのか自分でも分からない。勝ちたいけど勝ち方にもこだわらないと危ないと思う」

治療をしながら今後の生き方と向き合う日々は続きます。この日訪れたのは、福岡市内の看板製作会社。5年ほど前から石井選手のスポンサーをしています。防衛したベルトを見せると共に目のけがについても報告します。

石井一成選手
「もしかしたら次で復帰して目をケガして(現役が)終わるかもしれないので」

格闘家はファイトマネーだけで生活することが実は難しく、スポンサーからの収入が欠かせません。現役を引退するとファイトマネーだけでなくスポンサーからの収入もなくなります。

スポンサー企業 浜地泰行社長
「現役中はひたすら勝つことを極めてほしい。ただせっかく出会えたご縁なので、ずっと関わっていきたい」

石井一成選手
「僕も引退した後とか一緒に仕事をしたいと思うし」

格闘家は引退後、ジム経営を生活の基盤にするケースが多い中、石井選手は。

石井一成選手
「引退後もやっていくつもり、選手も子どもも会員もいるし(ジムを)ビジネスにかえたくなくて。そこを守っていくために(別の)仕事をしたいと思っている」

「ただいま〜」
「おかえり〜」

帰宅した石井選手を出迎えたのは1つ年上の彼女、ミクさんです。

石井一成選手
「練習で追い込みの時は(料理は)任せている」

ミクさん「試合前だけだね。後は結構作ってくれる」

実は料理が趣味という石井選手。

石井一成選手
「(記者(引退後は)飲食経営も考えている?)やりたいことをメモするようにしているが、飲食が多くて」

引退後、自分が何をしたいのか。日々、スマホにメモをしているといいます。

石井一成選手
「マジで考えているときとか利益がいくらとか(記者:結構具体的にメモしているんですね)」

ミクさん
「好きなことをしてほしい。心配もしていないし、やりたいことをやってほしい」

目が治ったとしても現役を続けられるのはあと数年かもしれません。

石井一成選手
「子どもたちも育てていきたいし、格闘技には夢があるものなんだと伝えていきたいから。僕たちが頑張って次の世代にバトンを渡していくのが使命と思っている」

この記事をシェア

最新のニュース

  • テレQ|テレQ ニュースPLUS
  • テレQ投稿BOX
  • アナウンサーズ公式Xはこちら
  • テレビ東京|[WBS]ワールドビジネスサテライト
  • テレビ東京|Newsモーニングサテライト
  • テレビ東京|昼サテ
  • テレビ東京|ゆうがたサテライト