国連のSDGSに関する会議が北九州市で初開催 家庭を巻き込んだ取り組み始まる

2025/11/06 (木) 16:30

岳田 秀昭記者
「SDGsに関する国連の会合が北九州市で行われています。この会議には、世界27カ国の代表などが参加しています」

国連の会合はSDGsの進捗の確認や取り組みの見直しをするもので、日本では初めて開催されます。会議は11月7日まで開かれ、参加者は響灘沖の洋上風力発電所などを見学します。

2018年、全国で初めて国から「SDGs未来都市」に選ばれた北九州市。さまざまな取り組みが続いています。10月、家庭で使った食用油を回収・再利用し、その収益で小学校の備品を購入する取り組みが始まりました。この試験事業では、廃油を使い企業が発電。発電で得られた金額分をベルマークのポイントとして学校に還元します。この学校では約270世帯から90キロの油を回収。子どもたちにもリサイクルの大切さが伝わったようです。

児童
「リサイクルされていくというのが、よくわかりました。(二酸化炭素の排出を)減らしていきたいです」

北九州市では、事業用の廃油は90%。回収されている一方、燃えるゴミとして捨てられがちなため家庭用の回収率は、6%に留まっています。

北九州市循環社会推進課 長迫和宏さん
「子供たちが持ってきた油で(学校の遊具などに)変わっていくのは子供たちの可視化につながってすごくやりがいが出るんじゃないかなと思います」

家庭から回収された油はどのようにリサイクルされているのでしょうか

全国油脂事業協同組合連合会 小篠 将義副会長
「家庭から出てきた油を回収して不純物と水分を取り除いてタンクに入れて、使用分を(サブ)タンクから燃料として発電の方に回しています」

こちらの企業では、月に約1.1トンの油を家庭から回収しています。それを6台の発電機へ。油1キロで、一般家庭1日あたりの平均消費電力量の3分の1を発電できます。ほとんどが廃棄されている家庭用の使用済み油。リサイクルの知名度を上げることで家庭からの提供が増えると考えています。

全国油脂事業協同組合連合会 小篠 将義副会長
「今からリサイクルは可視化していくべきだと思うので、出てきたものが誰が回収してどこで処理されて何になったかをレポートできるよう目指して頑張っていきたい」

北九州市は小学校での回収を2026年度から市内全域に拡大させたいとしています。

北九州市循環社会推進課 長迫和宏さん
「小学校や中学校、高校・大学と(油集めに)いろいろな声をもらっている。だからいろいろな学校と協力しながらもっともっと拡大させていければと思っている」

この週末には、家庭の使用済み食用油を回収し、飛行機の燃料に作り変えるプロジェクトのイベントを開催。北九州市が名実ともにSDGsの先進都市となるか注目されます。

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