【GW後半】焼き物の祭典「民陶むら祭」が3日開幕 福岡・東峰村

2025/05/02 (金) 16:30

3日からゴールデンウイーク後半。街で話を聞くと。

街の人
「4日から温泉に行きます。ゆっくりしたいです」
「地元の山口県に戻ります。子どもが喜ぶ場所に連れて行きます」

3日からは初夏の風物詩「博多どんたく港まつり」が開催され、福博の街は、祭り一色に染まります。一方、こちらも3日開幕の祭りに向け準備が進む東峰村の「道の駅小石原」。毎年10万人が集まるイベント「春の民陶むら祭」に向け準備が進んでいました。3〜5日まで窯元が点在する東峰村の小石原地区で開かれるこのイベントは東峰村に伝わる「小石原焼」と「高取焼」を各窯元や道の駅などで2割引きで買うことができる人気の祭りです。中でも「道の駅小石原」には約40の窯元の焼き物が集められ、祭り当日には、数千点が並ぶということです。祭り前ですが、すでに多くの客の姿が見られました。


「小石原焼は普段使いしやすいです。日々の生活が楽しくなります」
「10年ぶりに来ました。昔から小石原焼は有名です」

祭りの楽しみ方を聞いてみると?

道の駅小石原 小早川高寛さん
「手に持つと唯一のそれぞれ一つとして同じ物がないです。自分好みのものを楽しんでほしいです」

ここでは、窯元ごとにブースをつくっていて気に入れば、QRコードで窯元の場所を調べることができます。窯元へ実際に足を運んでみました。道の駅から車で4分ほどにある「鶴見窯」この地で50年ほど「小石原焼」を作る窯元です。2代目の和田義弘さんに小石原焼の魅力を教えてもらいました。

鶴見窯 和田義弘さん
「とびかんななどいろいろな伝統技法がある中でそれぞれの窯元が考えながら作っているところが魅力です」

「小石原焼」は素朴ながらも趣のあるデザインが特徴で日常、利用しやすく多くの人に愛されています。そして、使われる代表的な技法が「とびかんな」ロクロを回しながら、工具の刃先を使って連続した削り目を入れる技法で小石原焼の独特の模様を生み出します。そしてここ「鶴見窯」ならではの特徴も。和田さんのアイデアで始めた
カラフルな小石原焼は人気商品に。伝統技法とちょっとしたアクセントがこの窯元の魅力なのです。そんな和田さん。民陶むら祭には復興への一歩という思いも込めています。2017年、2023年と2度にわたり東峰村を襲った豪雨。和田さんも2017年の豪雨では自宅が半壊。そして窯元にとって命とも言える「窯」には雷が落ち、焼失しました。あれから8年。新たな窯と再出発し焼き物を作り続けています。

「窯にも特徴があるので慣れるまでに時間がかかったが、今はある程度焼けるようになって昔と変わらないように焼けています」

当時は、客や地元の人に助けられ、何とか窯元を続けることができました。だからこそ、これからも作り続けることで恩返しをしたいと話します。

「自分は作ることしかできないので、喜んでもらえる器をできる限りいっぱい作る。楽しい食卓を送ってもらえるよう作るだけです」

さまざまな焼き物が並ぶ3日からの「春の民陶むら祭」。それぞれの窯元が顔を合わせて客にその思いを伝える、ふれあいの場となりそうです。

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