「今やらないと」介護施設で”新たな乗り物”導入 その狙いは?

2025/07/03 (木) 16:30

介護に従事する人の負担を減らすため、高齢者施設に新たな乗り物が導入されました。

木戸優雅アナウンサー
「その場でレバーを右に傾けるだけでくるっと回れます。力もいらないですし方向転換も楽にできます」

福岡市博多区の特別養護老人ホームに導入されたのは、「ウィル」と呼ばれる乗り物。
1回の充電で20キロ走行できる電動の乗り物で、免許は必要ありません。最大5センチの段差も軽々と乗り越えることができ、入所者は車いすとの違いを実感していました。

入所者
「なかなか手も足も動かないから(1人で行動)できなかったけど、スタッフの手を煩わさなくても自分でも買い物にも行ける。ありがたいと思っています」

導入したきっかけは短期入所者を上の階まで案内する際の職員の負担軽減です。

特別養護老人ホーム「りんごの丘」吉尾幸治施設長
「以前は片手に大きな荷物を持って、片手で(入所者を)支える。もし何かあったときに転倒させてしまう危険性は否めなかったんですよね。『ウィル』を導入することによって安心安全で上層階にお連れできるので導入しました」

この施設では他にも最新機器を導入しています。

その1つが、ベッドの下にある見守りセンサー。職員はタブレットで入所者の状況をリアルタイムで確認できるため、2時間に1回行っていた見回りは廃止しました。

さらに日誌は、職員がインカムでしゃべったことが自動で文字起こしされるため、パソコンに打ち込んだり手書きしたりする必要がありません。

厚生労働省は、2040年に介護人材が57万人不足すると推定していて、この施設では最新機器の導入で人手不足解消につなげる狙いです。

特別養護老人ホーム「りんごの丘」吉尾幸治施設長
「今やらなければいつかやろうってなると、多分やらない。職員が働きやすい職場にするには今するしかない」

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