水の祭典久留米まつり今年も開催 フィナーレは「そろばん踊り」

2025/08/05 (火) 16:30

久留米市ではきのうまでの2日間、「水の祭典久留米まつり」が行われました。祭りのフィナーレは、そろばんを片手に市民が踊る「一万人のそろばん踊り」。かつて久留米商人がそろばんを祝いの音色に変えて踊ったといういわれもある、この独特の踊りで街は熱い空気に包まれました。

そろばんの乾いた玉の音が祭りの拍子に溶け合います。久留米の商人文化、そして、
踊りの一体感を感じさせます。久留米市の夏の風物詩「水の祭典久留米まつり」。毎年8月初めに2日間にわたって催される、久留米最大の夏祭りです。

久留米観光コンベンション国際交流協会 久保田一喜さん
「久留米は筑後川の水の恵みの町です。水の恵みに感謝するための祭典です」

2025年で54回目を迎えるこの祭り。毎年40万人以上が訪れていますが、近年は猛暑が課題に。久留米市では8月、最高気温が38度を超えるなど危険な暑さが続いています。祭りは屋外。長時間の開催となるため、熱中症対策として、会場内には例年よりミストの数を多く設置したほか、消防の職員らが常駐する救護所をメインストリートの300メートルおきに設置するなど対策を行いました。また、水分補給のスポットも設け、3000人分のお茶を用意しました。

来場者
「持っている飲み物もすぐなくなってしまうのでありがたいです」

そして、祭りのクライマックスを飾るのが、「一万人のそろばん総踊り」です。実際の参加者は5千人ですが、市民1万人が参加するイベントになってほしいという思いから「一万人」という祭りの名前になったそうです。しかし、そろばんと祭り。全く関係がなさそうな2つがなぜ結びついたのでしょうか。その由来を探るため、68年の歴史があるというそろばん踊りを受け継ぐ「久留米民謡舞踊保存会」に話を聞きました。

久留米民謡舞踊保存会 今泉由美子会長
「一説によると、久留米は商人の町なので、全国からかすりを買い付けに来ていました。余興でそろばんを鳴らしながら歌っていたそうです」

また、伝統工芸品「久留米絣」の機織りの際の音がそろばんの音に似ているといったことも由来の一つなのだそうです。

そして、祭りに使われるのが、五つ玉のそろばん。古い商人の文化を感じさせます。そろばん踊りの基本の型は、そろばんを頭の上や体の横で上下に振るという動作。誰でも簡単に踊れるよう、振り付けはシンプルです。踊りの中で特徴的なのは。

「1、2、きらきらきら、この振り付けは筑後川花火大会の花火の模様です。キラキラときれいですねという風に大きく手を動かします」

次の日に行われる筑後川花火大会の花火をイメージした振り付けです。壮大な花火を大きく手を動かして表現します。

そして、午後6時半。

記者
「待ちに待ったそろばん踊りがついに始まりました。カシャカシャと鳴り響く音が久留米市の夏を華やかに彩ります」

市内を流れる筑後川沿いの大通りを埋め尽くす踊り手は約5000人。浴衣や法被に身を包み、祭りの拍子に合わせて練り歩きます。そろばんがなくても参加者は、思い思いの踊りを楽しんでいました。

参加者
「楽しかったです。うちわとそろばん使いました」
「(事前に)1回みんなで集まって練習しました」
Q.練習の成果は出せましたか
「出せました」
「来年も来ます」

祭りの盛り上がりに関係者は。

祭りの関係者
「日中のパレード、総踊り、最後の水幕までみんなに喜んでもらえてよかったです」

そして今夜は筑後川花火大会。久留米の熱気は冷めそうにありません。

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