【参院選】若者の政治離れ食い止めへ 学生自ら「センキョ割」企画 

2025/07/17 (木) 16:30

7月20日が投開票の参議院選挙。物価高対策などが主な争点で、私たちの今後の暮らし、そして未来にも関わる選挙ですが懸念されるのは投票率です。

有権者(20代)
Q.選挙に行きますか
「行かないです。まだ学生なので身近に感じていないです」
「何が良い何が悪いがよく分からないです」
「(候補者が)いろいろ意見するが現実になるか分からないです」

直近の国政選挙を見てみると2024年10月の衆院選で福岡県内の投票率は51.59%。世代別では10代は39.87%、20代は31.79%。20代は全ての世代の中で最も低くなりました。
投票率のアップが求められる中、若い人たちが自ら動いています。福岡市の福岡女学院大学。学生たちが心理学の授業の一環で取り組んでいるのは「センキョ割」投票すると受け取れる投票済証明書などをお店で提示すると割引などの特典が受けられる、それが「センキョ割」です。学生たちは協力してもらう店の選定や交渉、ポスターの作成まで。全て自分たちで企画、運営しています。2025年3月の福岡県知事選挙で初めて実施し今回が2回目です。

学生
「センキョ割が目的であっても選挙に行き、どこの政党に入れるか考えるきっかけになります。それを目的としています」
「(若者が選挙に行かないと)若者の意見よりも投票に行く上の世代に政策が偏ると思います」
「選挙に行って、自分たち(若者)が思っていることが少しでも反映されるといいです」

なぜ心理学の授業として行っているのか、人間の心理にこんな影響があるからだと言います。

福岡女学院大学心理学科 藤村まこと准教授
「どう選んでいいか分からないときに、内発的な動機付けより(投票すると)何か楽しいことがあります。外発的な動機付けがある方が、選挙に行こうと思えます」

この日、学生が訪れたのは大学近くの春日市にある飲食店。「センキョ割」に賛同した店舗です。この日はポスターデザインの最終調整をしていました。

店長
「学生が率先して選挙に興味を持って選挙に行こうという活動をしていることにうれしさを覚えました」

この店ではパスタに前菜やミニサラダなどが付いた通常3000円前後のランチメニューを半額以下の1000円で提供します。

「若い層に選挙に行ってほしいと言っていたので学生が食べに来る価格は1000円でも高いだろと思いました。1000円でいっちゃえと」

この店に協力を依頼したのにもワケがありました。

「一番大事にしているのが若者の投票行動の向上です。女子大生が若者が、行きやすい入りやすい雰囲気のお店だったので選びました」

さらに、「センキョ割」を知ってもらうためSNSも有効活用。インスタグラムでは賛同した13店舗の情報を投稿しているほか、店ごとの魅力をまとめた動画も公開しています。

学生
「10代、20代の投票率が低いとなるから自分たちが率先して(投票に行く)一つのきっかけになればいいです」

彼女たちの「センキョ割」は投開票日の7月20日から8月3日まで実施されます。「若者の政治離れ」を若い世代自ら考える活動は投票率アップの一手になるかもしれません。一方で、選挙に行く若者はどのように情報を集めているのでしょうか?

有権者(10代)
「ツイッター(X)やユーチューブです」
有権者(20代)
「ティックトックなどで調べて(政策を)紹介している人を見ています」
有権者(10代)
「ティックトックなどで選挙活動が流れてきます」

やはりSNSのようです。各政党、政治団体も情報の発信に力を入れています。ユーチューブの登録者数は最も多いのが43万人の参政党、ついで38万人でれいわ新選組。国民民主党と続きます。自民党は14万人立憲民主党は5万人などとなっています。(7月17日午前9時時点)新興政党がネットを活用していることが数字でも分かります。街頭演説の様子や候補者自らがライブ配信するなど発信の仕方はさまざまです。有権者の世代も立場も関係なく一票は平等に与えられています。自分の思いを一票に込める大切な機会は今度の日曜日です。

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