福岡・早良区 女児2人死亡事故 母親の初公判 夏休みを前に正しいチャイルドシートの着用を

2025/07/15 (火) 16:30

福岡市早良区で2024年8月、路線バスと軽乗用車が正面衝突し、後部座席に乗っていた女の子2人が死亡した事故。車を運転していた母親の裁判が福岡地裁で始まり母親は起訴内容を認めました。
福岡市早良区東入部の国道で2024年8月。路線バスと軽乗用車が正面衝突し、後部座席に乗っていた7歳と5歳の姉妹が死亡しました。車を運転していた母親の古賀千尋被告は、カーナビの画面をわき見し路線バスに衝突。バスの運転手や乗客あわせて4人にケガを負わせ、軽乗用車に乗っていた2人を死亡させたとして、過失運転致死傷の罪に問われています。
初公判で古賀被告は、「間違いありません」と起訴内容を認めました。検察は「本来前方左右を注視しないといけないにもかかわらずカーナビの画面をわき見した」と指摘しました。
この事故では、亡くなった姉妹はシートベルトは着けていたもののチャイルドシートやジュニアシートは未着用でした。そのため、この時注目されたのがチャイルドシートの着用と正しい使い方です。チャイルドシートは道路交通法で6歳未満の乳幼児に使用が義務付けられています。こちらはJAFの実験映像。6歳児に見立てた人形に大人用のシートベルトを装着し車が時速55キロで壁に衝突した場合。シートベルトは鎖骨や肋骨を支えず首や腹を強く圧迫していることが分かります。JAF福岡支部緒方将さん「6歳をモデルとした身長約120センチのダミー人形を準備しています。大人のシートベルトをしめるにはまだまだ体格が不十分。JAFでは150センチまではチャイルドシートやジュニアシートの着用を推奨しています」JAFは2024年、小学校低学年ごろまで使うジュニアシートの使用基準を従来の身長140センチ未満から150センチ未満へと見直しました。
基準の見直しは商品選びにも変化をもたらしています。イオン九州によりますと、事故以降、九州内の店舗のジュニアシートの売上げは前の年の同じ時期と比べて4割増加。より安全性が高い背もたれのあるタイプや、座席にしっかり固定するタイプが選ばれています。ただし、使用に際しては注意点があります。

JAF福岡支部 緒方将さん
「実際にチャイルドーシートを準備をしていても、それがうまく取り付けられていないというのが実に3割います。しっかり固定できていない場合が非常に目立ちます」

チャイルドシートを適切に取り付けていない状態での実験です。車が時速40キロで衝突した場合、シートが衝撃を吸収できず人形が座席から吹き飛ばされてしまいました。シートをしっかりと座席に固定することが重要なのです。

JAF緒方さん
「横ずれはクッションのたわみによって生まれるので、下に加重をぐっとかけることによって、こういった遊びの部分を少しずつたくし上げていきます」

体重をかけて押さえ込みながら固定することでチャイルドシートと座席の間の隙間がなくなりずれにくくなります。

JAF緒方さん
「ドライバーが正しい知識を持って正しい装着方法を覚え子どもたちの命を守ってもらいたいです」

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