【青春の1ページ】熱中症対策で「夜の体育祭」 生徒2700人が生み出す熱狂空間

2025/05/28 (水) 16:30

28日、福岡市の高校で開かれた体育祭。約2700人の生徒が大いに盛り上がりました。2つの高校の全校生徒がつくり出す熱狂空間。ここまでは他の学校と変わらない青春の風景ですがこの体育祭ひと味違うんです。

記者
「体育祭が始まって1時間ほど。日が暮れて辺りが暗くなり始めました」

ほかと違うのは開催時間。体育祭が始まったのは午後6時です。開始から1時間すると日が暮れ始めました。これが、2022年から実施され話題を呼んでいる 「夜の体育祭」。なぜ夜に開催するかというと。

福岡第一高校・第一薬科大学附属高校 大住賢一郎統括教頭
「熱中症対策が一番の目的です」

大きな理由は、暑さ対策です。これまで体育祭は熱中症のリスクが高い行事とされてきました。2023年度、高校で報告された熱中症の発生現場のうち部活動などの課外活動を除き最も多かったのが「体育祭」県内の高校では2023年、練習中に生徒23人が病院に搬送される事態も起きています。そんな中、こちらの高校では、応援の練習や段取りの確認を週に一度オンラインで実施。入念な対策をした結果夜の体育祭を始めた2022年以降、練習期間を含め熱中症は発生していません。

生徒
「夜の方が暑くなくて苦しくないです」
「女の子からすると紫外線がないのが良いです」
「日焼けもしないので全力で楽しめます」

暑さだけでなく日焼け対策に良いとの声も。午後8時ごろ。会場はすっかり夜景色に。夜ならでは。ペンライトでアーティストの「ライブ」のような雰囲気を演出します。「普通」との違いはほかにも。

記者
「開始から2時間ほどがたちましたが、今まで観客の姿を見かけていません」

実は、関係者のみが入る無観客で開催し、「ユーチューブ」でその様子を生配信しています。コロナ禍での感染症対策を目的に始めた無観客開催。今は、悪質な盗撮などから生徒を守る防犯の役割を果たしているのです。「新時代の体育祭」もいよいよクライマックス。始まったのは応援合戦。夜の体育祭名物です。スタンドのバックボードにはプロジェクションマッピング。さらに、生徒たちが「ド派手」な演技を披露します。それぞれのブロックの思いのこもった演技に会場は熱気に包まれました。そして衝撃のフィナーレ。祭りの終わりを告げる花火。学び舎を彩る鮮やかな花火に生徒たちも感動。

生徒
「体育祭は夜が良いです。花火がすごいです。やっぱり夜が良いです」
「最高です」
「(夜の体育祭は)日本一です」

「熱中症対策」で始まった「夜の体育祭」。一人一人の「青春の1ページ」に刻まれたようです。

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