気になる「おこめ券」 福岡での配布の動きを取材

2025/11/11 (火) 16:30

政府は新たな物価高対策の推奨事業として、スーパーやドラッグストアでコメなどを購入できる「おこめ券」の活用を検討しています。これまでの交付金を活用し、すでに配布を進める県内の自治体に話を聞きました。

やってきたのは宗像市。宗像市では国からの地方交付金などを活用し一部の市民に「おこめ券」を配布しています。

宗像市高齢者支援課 熊野秀憲課長
「物価高騰対策なので、75歳以上の高齢者が生活に困っているのではないかということで支援しています」

配布の対象は75歳以上の高齢者のうち、住民税が非課税の所得の低い人で、1人当たり4400円分のおこめ券を配布します。市内では約1万人が対象です。福岡県内の他の自治体を見てみると、大野城市は65歳以上の高齢者に配布。また、太宰府市や久山町などは子育て世帯に対して配布を進めています。

物価高が続く中、関心が高まる「おこめ券」。宗像市では配布時期に合わせて、市民からの問い合わせに対応するためコールセンターを設置しています。

「一日20件は電話を受けています。うちには届いていないとかですね」

常時2人体制でおこめ券の使い方やいつ届くかなどの問い合わせに対応していくということです。

一部の自治体で配布が進む「おこめ券」。政府は近くまとめる新たな経済対策に「おこめ券」の活用を盛り込む方針を固めています。おこめ券配布の広がりについて専門家は。

九州大学農業資源経済学部門 渡部岳陽准教授
「おこめ券の配布は値下げしなくてもいいという小売り側の態度を助長すると感じています。直接コメの値段に働きかける仕組みではないため、おこめ券の配布が終わって使い切ってしまえばまた高いコメを買わないといけなくなります」

物価高対策のあり方が問われる中、おこめ券がどういった効果をもたらすのか注目されます。

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