「やめたいけど、やめられない」ギャンブル依存症当事者ら集まるイベント 「誰でもなる、誰でもなおる」 

2026/05/27 (水) 16:30

Aさん(20代)
「日々ストレスなどがたまるが、そのはけ口がギャンブルしか自分の中にはなかったです」

福岡県内の大学に通うAさんがギャンブルを始めたのは大学に入学して、すぐの頃。

「アパートの隣がパチンコ店だったので、そこで初めて入店したのがきっかけです。初めて行ったときのことは、今でも覚えていて、勝ちました。最初入れた1000円で3万円戻ってきました」

最初はパチンコから。その後、オンラインで賭けられる競輪などの公営ギャンブルにのめり込みました。

「公営ギャンブルは、オンラインで現金がなくてもできます。消費者金融で借りたお金をそのまま使うことができました」

スマホで借金をして、そのお金をすぐに賭ける。「オンラインギャンブル」が広がり10代を含む若年層がのめりこむ例が増えているといいます。Aさんは2年ほど1日も欠かすことなく、オンラインギャンブルに没頭。多い日で20万円をつぎ込みたちまち100万円以上の借金ができました。Aさんは親の勧めで病院を受診し、2025年「依存症」と診断されました。支援施設に入り今は回復に向かっていますが。       

「やりたいという気持ちがゼロになる日は来ないと思います。やめたくてもやめられない。そうなってしまうとなかなか自分で止められないです。そこが怖いです」

そもそもギャンブル依存症とは?

雁の巣病院 栗田晋医師
「脳内の伝達物質の働きに異常を来します。やめようと思ってもやめることができない、コントロール障害という部分が病気です」

医学の世界では「ギャンブル依存症」は精神疾患です。有効な治療薬はありませんが回復へ必要なことは。

「一番大事なのは同じ経験をした人たちと思いを話す場です」

5月24日、久留米市で開催された依存症の当事者やその家族が体験を語り合うイベント。この日は10代を含む100人が参加しました。

ギャンブル依存症家族の会福岡 村田麿美さん
「解決方法がここで聞けて、それで治るというものではないです」

この会を主催した団体の代表、村田さん。息子が依存症になったことを機に、支援活動を始めました。

「私も恥じていました。ギャンブル依存症はれっきとした病気で、恥じることはないです。たくさん問題を抱えたまま、どこにも助けてと言えない当事者や家族がたくさんいます。ここに来たら何とかなるということを伝えたいです」

依存症の経験者が自身の体験を語ります。

参加者(30代)
「徐々にお金が足りなくなって親のカネに手を付けてしまいました。200万円くらいの札束がおいてあって目がくらんでしまいました」

回復した参加者(30代)
「俺も560万円の借金があったが、お金の問題は二の次です。ギャンブルを辞めるための行動を一番に考えてやってみます」

このように悩みを打ち明け、語り合うことが回復への一歩だと医師は話します。

雁の巣病院 栗田晋医師
「当事者同士の話が一番共感できて、今やめている人、やめるのに苦労している人・我慢している人の話を聞くことによって、自分も頑張ろうと思うことが一番治療になります」

一方、家族など身近に当事者を持つ人が集まるグループでは対処法を話し合います。

参加者
「(息子)夫婦の問題なので、見守るのが回復につながります」
「困ったときに本人を支援先につなげられます。困る前に片付けると本人は楽になります。先にやるのは支援先につなげることです」

家族にも精神的な負担がのしかかるため体験を共有し合える場は貴重です。30代の息子が依存症を経験したBさんも精神を追い詰められた一人。

Bさん(60代)
「2回目の横領の後は、夫と私は死のうと思うほど追い詰められました」

息子は借金を繰り返し会社のカネを2度に渡り横領。絶望のさなか、支援グループへの参加が立ち直るきっかけになりました。今は、同じ境遇の人へ向け自身の経験を伝えています。

「誰でもなる、誰でもなおる。こういう会議を知り、そこで一緒にいろいろなことを学ぶと未来は明るいと伝えたいです」

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