【記録的大雨から1カ月】甚大な被害受けた福岡も復旧へ歩み

2025/09/10 (水) 16:30

福岡県内各地に甚大な被害をもたらした、記録的な大雨から1カ月。福津市では1時間に100ミリを超える猛烈な雨を記録。さらに、男女2人が流されて亡くなるなど大きな被害が出ました。福津市でペットショップを営む堅野さんです。川のすぐそばにあるこの店も。

ペットショップジイズ 竪野慎治さん
「水の高さは線が残っているところまで来ました。ドアの上くらいまでです」

さらに。

「(水位が)上がったときに倉庫がふわりと浮いて前に出てきました。どこまで流れるんだと思いました」

この倉庫が浮くほどの強い流れだったといいます。押し寄せる水の恐ろしさを防犯カメラがとらえていました。川の増水に気づき駐車スペースから車を動かした堅野さん。そのわずか1分半後。一気に水が押し寄せてきました。車は水につかり廃車に。エアコンの室外機や趣味だという植物も軒並み浸水。自動販売機の取り出し口は土が詰まったままでした。幸いペットたちに被害はありませんでしたが復旧は道半ば。床下浸水の影響で雨が降るとヘドロのような臭いが充満するといいます。ただ、明るい兆しも。

「8月14日に生まれて、片付けしながらお産しました」

復旧作業と平行して世話を続けていて、今は順調に成長しているということです。

「あとは外や、雨が降るといろんな所から土砂が出てくるのでそれを片付けていきます」

一方で

コメ農家 吉永和義さん
「水がたまっていた分が全部側溝に流れ込みました」
 
宗像市の山あいでコメづくりをする農家の吉永さんです。宗像市では24時間雨量が観測史上最多を観測。吉永さんの田んぼは一部が崩壊し水や土が流れ出るなど被害を受けました。

「今は出水して穂が充実する時期です。水が必要です」

水が漏れ出してしまうと稲穂の生育に影響が出ます。応急措置として被害の3日後には業者に依頼。ブルドーザーで土を固めるなど対策をとりましたが。

「水をためていても染み出てきています。土の所に亀裂が入っています。そこから水が染み出ています。改めて工事をしなければなりません」

再び強い雨が降れば崩壊してしまう恐れもあるといいます。福岡県は今回の大雨による農業被害額が21億円、河川や道路などを合わせた総額では150億円余りに上るとしています。農林漁業者には復旧に必要な費用を一部 助成するなど緊急支援を進める方針です。吉永さんも、自治体の助成金などを活用し2026年をめどに完全な復旧を目指すとしています。

「10月10〜12日ごろ稲刈り予定です。収穫できれば。あとは水をためなくてよくなります」

記録的な大雨から1カ月。さまざまな被害に見舞われながらも一歩ずつ歩みを進めています。

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