詐欺被害7回防いだ銀行員 「ニセ電話気づかせマイスター」が見る詐欺防止のポイントは?

2026/09/04 (金) 16:30

福岡県警は、ニセ電話詐欺を2回以上防いだ人を「ニセ電話気づかせマイスター」に認定し、詐欺被害防止の輪を広げようとしています。

その中には、7回もの詐欺を未然に防いだマイスターもいます。西日本シティ銀行の佐伯由佳里さんです。

Q.なぜご自身が7回も防げたと考えている?
西日本シティ銀行志免支店 佐伯由佳里さん
「私自身一人でできることではもちろんなくて、受付する係がしっかり聞き取りをするように指導しています。そこで何か不審な点がある場合には私にすぐ報告してもらっていて」

普段は課長として行員の業務指導をしていますが、詐欺が疑われるケースがあれば佐伯さんが直接、客と話します。

2026年1月のケースでは、来店した高齢の夫婦がスマホを操作しながらATMで100万円を振り込もうとしていました。行員から報告を受け、佐伯さんが対応。すると怪しい点が。

西日本シティ銀行志免支店 佐伯由佳里さん
「まずとにかく振り込みを早くしたいということを言われていて、なんでできないんだということを言っていました」

佐伯さんは詐欺の可能性が高いと判断し警察に通報。駆け付けた警察が詳しい事情を聞いたところ、夫婦はSNS型投資詐欺に遭っていたことが分かりました。

SNS型投資詐欺はインスタグラムやTikTokといったSNSで接触し、その後LINEなどに誘導。投資などを持ち掛け、お金を振り込ませる手口です。時には犯人が警察を装ってお金を振り込ませようとするケースもあり、こうしたニセ電話詐欺の被害額は、県内で68億円にも上ります。(2026年1月〜7月)

この夫婦も、「動画サイトからLINEに誘導され、投資のお金として100万円が必要と言われた」と話しました。

その他6件の詐欺被害を未然に防いだ佐伯さん。注意して見ているポイントがあると言います。

西日本シティ銀行志免支店 佐伯由佳里さん
「まず挙動不審というか、すごく焦っている」
「電話をしながらのATM操作ですとか、窓口に来られた時にでも電話をしながら」

そうした際、声を掛けることに迷いはありません。

西日本シティ銀行志免支店 佐伯由佳里さん
「お節介と思われるかもしれないですけど、当然銀行としてお聞きしないといけない資金使途ですとか」
「誇りをもってそこはしっかりお節介させていただいています」

詐欺の被害者はデジタルに不慣れな高齢者が多いことが特徴です。

そうした人にお金を支払わせる手段はATMだけではありません。

1つは銀行の窓口。佐伯さんが気づいた被害者は、高額なお金を引き出そうとしているにもかかわらず使い道が「リフォーム代」と大ざっぱで、リフォームの箇所などを細かく聞くと答えられなかったと言います。結局、トラブルを起こした息子の慰謝料という話が出てきて、オレオレ詐欺に遭っていることが分かりました。

また、別の方法を要求してくるケースもあります。

8月にニセ電話気づかせマイスターに認定された苅田町のローソンオーナー、西山幸子さん。

2026年4月、一人の高齢女性が何十枚ものプリペイドカードを買いに来たといいます。額は100万円でした。怪しんだ西山さんは110番通報。実はこの女性、インターネットでの架空請求をきっかけにプリペイドカードでの支払いを要求されていたことが分かりました。

ローソン苅田京町一丁目店・西山幸子オーナー
「(プリペイドカードを)普段使われている方は従業員に聞いたりとかはあまりないんですけれども、その方が従業員にどこに置いてあるか、どういう風に買ったらいいのか、金額はどこまで買えるかっていう形で聞かれていたので、ちょっとおかしいなと感じました」

このように詐欺を未然に防げたケースはまれで、被害そのものが表面化しないこともあります。防げる詐欺を確実に防ぎ、広く注意を呼び掛けていくことが大切です。

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